
こんにちは!林グループ人財開発・広報部です。
先日、あわコーポレーション工場にて、Jfp株式会社様をお迎えし、工場見学会を開催しました。
Jfp株式会社様は東京に本社を構え、建物の外壁タイル剥落防止工法を専門とするメーカー様です。
建築・土木工事で培われた豊富なノウハウを活かし、工具や機材の開発・提供も行われています。
当日は、工場見学や技術に関する意見交換を行い、大変有意義な時間となりました。

身近すぎて見えない、生コンクリート
皆さんは「生コンクリート」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
工事現場でくるくる回っているミキサー車?
それとも、なんだか難しそうな建設材料?
実は、生コンクリートは私たちの暮らしに欠かせない、とても身近な存在です。
皆さんが住んでいる家、通勤で使う道路、子供たちが通う学校、買い物に行くショッピングモール。
これらすべての基礎となっているのが、私たちが作る生コンクリートです。
生コンクリートは、正式には「レディーミクストコンクリート」と呼ばれます。
セメント、水、砂、砕石、混和剤を工場で精密に配合し、まだ固まっていない状態で現場に届ける「生もの」です。
材料の割合によって強度や施工性が変わるため、用途に応じて最適な配合を提供しています。
「18-18-20 N」といった製品の呼び方も、意味があります。
これは強度18、スランプ(軟らかさ)18、骨材の大きさ20mm、セメントの種類Nという意味。
まるで暗号のようです!
ですが、これで建物に最適なコンクリートを正確に指定しています。

プロ同士の熱い議論から見えた技術の深さ
見学会での質疑応答は、本当に勉強になりました。Jfp株式会社様からの質問は、私たちにとっても新鮮な視点を与えてくれます。
「一日何㎥出荷できるんですか?」というご質問に、「橋脚工事なら800㎥、最近では450㎥クラスの躯体や基礎工事も多いですね」
とお答えしました。800㎥の量を例えると、学校の25mプール約2.5杯分に相当する量です。
「コンクリートの強度はどうやって決まりますか?」というご質問には、構造物の種類や打設箇所によって決められることを
ご説明しました。高層マンションの柱と住宅の基礎では、求められる強度が全く違います。
私たちは建物の「体力」を決める、とても重要な役割を担っています。

興味深かったのは「マンションを見ただけで強度がわかりますか?」という質問。実際には、コア採取という専門的な試験で建物の
一部を削り取って分析すれば、ある程度推定できます。
まるで建物の健康診断ですね!
特に驚いたのは、最新の補修技術についての話題でした。現在はエポキシ樹脂を使った補修を実施していますが、
「ひび割れを微生物で補修する材料もある」というお話がありました。
私たち林グループ野方菱光・飯盛工場では微生物添加の試験実績があります。
工場では毎日、厳格な品質管理を行っています。スランプ試験で軟らかさを測定し、空気量試験で適切な空気の量をチェックし、
塩分試験で塩分量を確認し、強度試験で固まった後の強度を測定する。
これらすべては、皆さんの安全な暮らしを守るためです。
共に創る未来 ~技術革新と地域への想い~
見学会の最後に、とても嬉しいご提案をいただきました。「技術開発において共同開発を進めていけたら」というお話です。
私たちは「作る側」、Jfp株式会社様は「直す側」。一見対極にあるように思えますが、実は同じ目標を持っています。
それは「長持ちする、安全で高品質な構造物を提供したい」という想いです。
私たちの仕事は、決して華やかではありません。でも、社会を根底から支える誇りある仕事です。
JISマークや〇適マークといった品質保証も、私たちが責任を持って製品を提供している証拠です。
工場から現場まで90分以内という輸送時間の制限も、品質を保つための大切なルールです。
建設業界は「きつい、汚い、危険」というイメージを持たれがちですが、実際は最新技術を駆使した、
とても知的で創造的な仕事です。毎日、新しい挑戦があり、自分の技術が直接社会の役に立っているという実感を得られます。
これからも私たちは、技術革新を続けながら、安全で快適な街づくりに貢献していきます。
皆さんの暮らしを支える縁の下の力持ちとして、今日も工場で頑張っています。
そして、未来に向けて新しい技術開発にも挑戦し続けます!
ブログを最後まで読んでいただきありがとうございました。